給湯器選びはまず物件タイプの確認から
戸建かマンションかによって設置できる給湯器は異なります。物件タイプごとに設置可能な給湯器は次の通りです。
戸建てに設置できる給湯器
壁掛タイプ
外壁に固定するタイプの給湯器です。給湯器本体の下から配管が出ていますが、配管カバーで覆うこともできます。
据置タイプ
地面に据置で設置する給湯器です。配管は給湯器本体の側面に接続されていて、こちらも壁掛タイプ同様に配管カバーで隠せます。浴槽の循環金具がひとつの場合、必然的に据置タイプになります。
浴室隣接タイプ
浴槽にある循環金具がふたつの場合、浴室に隣接した地面に設置するタイプの給湯器しか対応できません。給湯器の側面、背面の両方から配管が出ているため、ある程度の設置スペースが必要です。
マンション・集合住宅に設置できる給湯器
ベランダ壁掛タイプ
ベランダの壁に固定されれいる給湯器です。狭いベランダでも設置可能なスリム型などがあります。
PS標準設置タイプ
玄関脇のPS(パイプスペース)に設置します。PSに十分なスペースを避けないマンションでもスリム型もあるので問題ありません。しかし、玄関先で丸見えになっていることもあるので、気になるようなら次のPS扉内設置タイプがおすすめです。
PS扉内設置タイプ
扉付きのPS内に設置する給湯器です。給湯器本体は外からは見えないようになっていますが、排気は前方、上方、後方のいずれかから行うようになっています。
給湯機の号数は家族構成・人数で決まる
号数とは給湯器のお湯を出す能力のことです。家族構成・人数によって使うお湯の量も違うので、使用量にマッチした号数を選択するようにしましょう。
家族構成・人数ごとのお湯使用量の目安とおすすめ給湯器号数は次の通りです。
家族構成 |
お湯使用量の目安 |
おすすめの給湯器号数 |
単身世帯 |
16L/分 |
16号 |
2人家族 |
20L/分 |
20号 |
4人家族 |
24L/分 |
24号 |
ライフスタイルごとに最適な号数が知りたい場合は、下記の記事も参照してください。
追い焚き機能の有無を考える
どんな大きさの給湯器をどのように設置するか全体像が把握できたら、次に考えたいのが追い焚き機能の有無です。追い焚き機能ができるタイプ、できないタイプ、それぞれどんな種類があるのか詳しく見てみましょう。
追い焚き機能なしの給湯機
給湯専用タイプ
キッチン、洗面所、浴室などの蛇口からお湯を供給するだけのシンプルな給湯器です。お風呂のお湯はりは手動で蛇口を開け閉めしなければいけません。だたし、お湯はりが終わると自動的に給湯をストップするオートストップ機能付きのタイプもあります。
高温水供給タイプ
基本的には供給専用タイプと同じですが、お風呂を約80℃の足し湯で温め直しできる給湯器です。しかし、追い焚きとは異なり、差し湯をするたびにお風呂の湯量が増えてしまうのが難点ともいえます。
追い焚き機能付きの給湯機
オートタイプ
キッチンのリモコンなどからスイッチひとつで設定温度・湯量通りのお風呂のお湯はりが可能です。オートタイプではつねに油温をチェックして、温度が下がってきたら自動で追い焚きを行います。
フルオートタイプ
オートタイプの機能に加えて、自動足し湯機能が備わっています。設定した水位よりもお湯が少なくなると、自動で足し湯を行うのです。また、排水時には自動で配管を洗浄する自動洗浄機能もついています。
その他、給湯器にはさまざまな種類があります。より詳しく知りたい際は下記をご参照ください。
エコ機能付き給湯器のメリット・デメリット
いよいよ給湯器が絞り込めてきたら、最後に考えたいのがエコ機能は必要なのか否かという点です。以下にエコ機能付き給湯器のメリット、デメリットについてまとめました。
エコ機能付き給湯器のメリット
エコ機能付き給湯器は従来型と比較して10%〜15%ほどガスの消費量を減らせるといわれています。しかも、ガス使用量が多いほど軽減率が高くなるのは注目したいところです。
4人以上の世帯でガス使用量が多いならエコ機能付きにするメリットは十分にあるといえるでしょう。もちろん、その名前の通り二酸化炭素排出量を削減し、環境に優しいのも利点といえます。
エコ機能付き給湯器のデメリット
エコ機能付き給湯器は従来型よりも当然のことながら高額です。また、壁掛タイプ、据置タイプなどの従来型給湯器を使っている場合、エコ機能付き給湯器に交換するのはとくに難しい工事は必要ありませんが、PS設置タイプだけは特殊工事をしなければいけません。
マンションでPS設置タイプの給湯器を使っている場合、エコ機能付き給湯器に交換するにはかなり初期費用がかかってしまうのもデメリットといえます。
まとめ
給湯器選びはけっして難しいものではありません。どんな家に住んでいて、どれぐらいのお湯を使っているのか、自分たちのライフスタイルを丁寧に見直していけば、必ずふさわしい給湯器にたどりつけるでしょう。
ある程度の初期費用をかけてもいいならランニングコストを抑えられるエコ機能付き給湯器がおすすめです。ただし、マンションの場合は特殊工事が必要になるケースもあるので、まずは業者に相談するとよいでしょう。